〜パートナーに気持ちを伝えられない本当の理由は、
何十年も前の小さな出来事でした〜
「こんなことで怒られるの?」
「私は悪かったけど、そんなに怒ること?」
そう思いながらも、相手が怒ると何も言えなくなる。
喉の奥がギュッと詰まって苦しくて、本当は伝えたいことがあるのに言葉が出ない。
そんな経験はありませんか?
今回は、ヒプノセラピーによって、クライアントの潜在意識の中にある幼少期の記憶にさかのぼり、「未消化な感情」を探りあて、癒すことで、現在の「怒られるとフリーズしてしまう」という問題を解決した事例をご紹介します。
以前セッションに来られたAさんも、まさにその状態でした。
いろいろお話しを伺っていくと
なんか調子良くいってるな・・と思うと頭打ちにあう。
という言葉が彼女から出てきて もう少し深掘りしてみると、、
それは、パートナーとの事。
Aさんは、彼との関係は最近とても順調で、「うまくいっているな」と感じていたそうです。
でもある夜、小さな出来事がきっかけで、大きく心が揺さぶられました。
お風呂に入ったあと、彼の家へ向かう予定だったAさん。
「お風呂入りました」とLINEを送ったあと、漫画を読むのに夢中になってしまい、
「これから行くね」という連絡をするのを忘れてしまったそうです。
すると彼から、「何時だと思ってるの?」「来なくていい」、そんな怒ったLINEが届きました。
彼にとっては、「連絡がないこと」が不安だった。
ちゃんと伝えてくれないと困る。
信頼関係が感じられなくて嫌だった。
彼にも彼なりの理由がありました。
でもAさんの中では、「そんなに怒ること?」「私は悪かったけど…」というモヤモヤが止まらなかったそうです。

そしてその時、喉の奥に、黒いモヤモヤが詰まったような感覚が広がり、悲しくて、言葉が出せなくなってしまいました。
喉の奥のギュッとする感覚
それは「言えなかった記憶」の手がかり
ヒプノセラピーでは、今の問題について感じている感情や感覚をさぐりながら、その感情や感覚の始まりを辿っていきます。
セッションの中でAさんが、
その「喉の奥のギュッとするような苦しさ」を感じながら過去へ戻っていくと、最初に出てきたのは、子どもの頃のお正月の記憶でした。
親戚みんなで初詣へ行った時。
楽しい時間を中断したくなくて、本当はトイレに行きたかったのに、「トイレ」と言えなかった。
そして、我慢できず失敗してしまい、怒られて悲しかった。
Aさんはその時の感覚が、今回彼に怒られた時と同じだと感じたんです。
「本当は言えばよかった」でも、「言えなかった」
その「言えなかった苦しさ」が、ずっと身体に残っていたんですね。
さらに深く辿ると、今度はデパートの食堂の場面が出てきました。

おばあちゃんと一緒にメニューを見ていた幼いAさん。
本当はお子様ランチが食べたかった。
でも、 おばあちゃんに「Aちゃんはお蕎麦が好きだよね」と言われ、「違う」と言えなかった。
お蕎麦も好き。でも本当は、お子様ランチが食べたかった。
だけど、その気持ちを飲み込んだ。
その時Aさんの中には、「言っても聞いてもらえない」「今はダメなんだろうな」、そんな感覚が残っていました。
ヒプノセラピーが解き明かすのは、
「目の前の問題」ではなく「本当の始まり」
Aさん自身、最初は「彼との問題」だと思ってセッションに来られていました。
でも実際に潜在意識を辿っていくと、そこには幼い頃から積み重なっていた「言いたいことが言えなかった記憶」が繋がっていました。
こうした記憶は、自分でも忘れていた場面であったり、傍からみると「これは今の問題とどんな関係あるの?」と思うような場面であることも多いのですが、その時の感情や感覚は確かに、いまの感覚とつながっているのです。
セッション中は、その時の感情や感覚を、丁寧に感じ直し、言えなかった気持ちを言葉にして癒すことで、少しずつ現在のあなた自身が抱えている問題も解決に向かっていきます。
だからこそ、自分でも忘れていた記憶や、「こんなこと関係あるの?」と思うような場面が、自然と浮かび上がってくることがあります。
そして、その時の感情を丁寧に感じ直し、言えなかった気持ちを言葉にしていくことで、少しずつ身体の反応が変わっていきます。
Aさんからはセッション後、「彼に『遅くなりそう』 って自然にメッセージが送れました。
「怒られるとフリーズする感覚が少し減りました」というメッセージが届きました。
彼に対して前より自然に気持ちを言えるようになり「怒られるとフリーズする感覚が少し減った」とのことでした。
おわりに
一回のヒプノセラピーで人生の問題すべてが解決するわけではないかもしれません。
でも、たとえばAさんのように「なぜ私はこう反応してしまうんだろう」の反応の理由が潜在意識の中で腑に落ちると、問題は少しずつ良い方向へと向かい始めます。
頭ではなく、身体から。
そして、自動的に起こっていた反応は鎮まってきます。
自分でも気づいていなかった「心のクセ」や「反応の根っこ」の理由を知ることで、問題を根本から解決していくのです。
なぜこんな反応をしてしまうのだろう。
思い当たるふしのある方は、ぜひ一度、ご自身の胸の奥の感覚に耳を澄ませてみてください。
ヒプノセラピーは、そこからあなたを、その感覚から解き放つ、静かな入り口になるかもしれません。
(伊藤えり子)
