SNS依存!?その裏にある“本当の気持ち”に気づいていますか?

   

感情ケア

ついついSNSを見続けてしまう ….

ちょっと疲れた時、なんとなく気が乗らない時、
気づけばまた、スマホを手に取ってYouTubeやSNSを開いている。
「数分だけのつもり」が、30分、1時間……そして気づけば数時間も見てしまって夜更かし。
止めたいのに止まらない。

あーーまたやっちゃった、今日は早く寝るはずだったのに!

ちょっとのつもりが、つい見続けてしまった。他にもやることがあったのに!

見てる間は楽しいのに(または特にそこまで面白くないのに見続けて)、見終えた後に、罪悪感や自己嫌悪、虚しさが残る。
――そんな経験、ありませんか? 
私はあります!
実はこの「やめたいのにやめられない」行動には、私たちの無意識の心の働きが深く関係しているのです。

“心の処方箋”としてのSNS


私たちはよく「スマホ中毒」「SNS依存」といった言葉で、自分を責めがちです。
でも、ヒプノセラピーの視点から見ると、これは心を守るための自己防衛反応のひとつ。

つまり、SNSやYouTubeに夢中になるのは、意志が弱いからではなく、心が必要としている“何か”を、そこから得ようとしているからなのです。

たとえば、無意識にはこんな気持ちが隠れていることがあります:

  • 不安を感じている → 面白い動画で気を紛らわせたい
  • 自信がない → 他人の生活を見ることで安心したい / 比較して落ち込んでしまう
  • 寂しい → 誰かの投稿を見ることでつながりを感じたい
  • 疲れている → 頭を使わずに楽しめるもので、癒やされたい
  • やるべきことや考えたくないことがある → 先延ばしにするため、気軽な逃げ道としてSNSを見る
  • 何もしない時間に不安を感じる → 空白の不安を埋めるため、つながりや情報を求めてSNSを開く

SNSや動画は、私たちの「すぐに癒やされたい」という欲求に応えてくれる、最も手軽な心の処方箋でもあるのです。
しかし問題は、その「欲しかった気持ち」が、根本的には満たされないまま繰り返されてしまうこと。

一時的な安心や快感に依存してしまうと、「安心感」「自信」「つながり」といった本当にほしいものが手に入らず、ますますそれらを求めて繰り返してしまいます。

「なぜ見てしまうのか」を探ることが第一歩

ヒプノセラピーでは、「ついSNSを見てしまう」という行動の裏にある心の動きを扱っていきます。たとえば、セッションではこのようなプロセスが行われます:

  • SNSを見たくなる瞬間を思い出す
  • その時どんな感情や身体感覚があったかを感じる
  • さらにその奥にある「思い込み」「心の声」「幼い頃の体験」などにアクセスする

すると、多くの方が、
「私はずっと、安心したかったんだ」
「誰かに認めてほしかったんだ」
「私は疲れてて、休みたかったんだ」
…など、心の奥底の「本当の欲求」に気づいていきます。
まずこの「気づくこと」がとても大切。

なぜなら、「本当に求めていた感情」さえわかれば、SNSに頼らなくても満たせる方法があるからです。

たとえば、「私は本当は疲れていただけ」と気づけた人は、
SNSを見る代わりに、短時間でもしっかり身体を休めたり、ゆっくりお風呂に入ったり、心からくつろげる音楽を聴いたり、休みの日に目覚ましかけずに気が済むまで寝てみたり、という方法もあります。
また、「誰かに認めてほしかったんだ」と気づいたら、SNSの“いいね”を求める代わりに、今日がんばったことを自分でねぎらったり、何か自分で自分が喜ぶご褒美をしてみたり、身近な人にもし話せたら「ちょっと聞いてくれる?」と素直に話してみることで、心が満たされていくこともあります。

最後に


SNSやYouTubeをやめられない自分を責めないでください。
SNSを見ること自体が悪い訳ではありません。

つい見続けてしまうあなたは、怠けているわけでも、意志が弱いわけでもありません。
ただ、心が何かを求めているのです。
大切なのは、「やめよう」と無理にコントロールすることではなく、
「私は本当は、何を満たそうとしていたんだろう?」と、自分に問いかけてみること。
そして、自分の本当の気持ちに気づいたら、まずは、ただ寄り添ってあげること。

ヒプノセラピーは、その問いの答えを一緒に探し、寄り添い心を癒す旅でもあります。

無意識(潜在意識)は、あなたの心の奥底の願いを全力で応援し、形にしようと働いています。
そのため、時にはそれが一見ネガティブに働いてしまうこともありますが、ヒプノセラピーでまずそのことに気づき、受け入れ、自分の本当に望むことに書き換え暗示することで、潜在意識はあなたの最強の味方になってくれる存在となります。
やめられない自分を否定する代わりに、
まずは、その行動の奥にある“ほんとうの願い”を見つけてみませんか?
きっと、あなたにとって必要な気づきが訪れます。
(ドゥラクール郁絵)

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